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  • 田村陽太

【第102回】外国人社員専門人材紹介会社を開業する経営者が行うべき手続き


こんにちは。サンキャリア代表の田村です。



本日は外国人社員を専門とする人材紹介会社を開業したいと考える経営者が行うべき手続きについてお話していきたいと思います。



まず大前提として、国内のみの求職者募集、または全世界の求職者募集をする際にも共通して必要な人材紹介会社を開業する上でチェックすべきポイントが3つあります。



➀直近の決算の基準資産額(資産から負債を控除した純資産額から営業権と繰延資産を差し引いた金額が500万円以上かつ現預金が150万円以上)を満たしているかどうか

➁登記上の目的として「職業紹介事業」が入っているかどうか

③職業紹介事業を行う事務所として20㎡以上ある、もしくは執務室としての個室+貸会議室を借りれるかどうか



が重要となります。



➀は、これから人材職業紹介業を開業し、それと同時に法人設立を行うのであれば出資した資本金が500万円以上で登記され、許可申請時に決算月を迎えていなければ資産要件を満たします。(開業時の貸借対照表に準じて)



➁は、職業紹介事業を行う際には、法人設立時に必ず項目に入れるように注意しましょう。



③は、職業紹介事業を行うスペースが個室で区切られていて20㎡あれば、その部屋内に面談室用のパーテーションの間仕切りを整備し、個人情報を保管できる書庫やシュレッダー等の整備を行えば良いです。



職業紹介事業を行うスペースが20㎡未満の場合は、近隣の貸会議室や予約制の面談室が借りられる、求人者と求職者がバッティングしないような体制を構築する必要があります。



上記➀~③が特に重要ですが、その他に事業所に必ず配置しなければならない職業紹介責任者としての要件として、



・厚労省認定の職業紹介責任者講習を受講する

・職業紹介責任者は職業経験3年以上ある事が必須

・職業紹介事業に専念する事を阻害する要因が無い事(他役員等の兼務等の理由)



となりますので、これらも許可申請する前には必ずチェックするようにしましょう。



そして本題ですが、海外からの求職者を募集する際(国外にわたる職業紹介を行う際)の手続きとしては以下の書類が挙げられます。



(1)相手先国の関係法令(職業安定法や労働関係法等)とその日本語訳

(法規制のない国の場合は、その旨を証明した法律専門家(弁護士)の証明書と

その日本語訳)

※職業紹介の実施が認められている根拠となる規定に係る部分のみで可


(2)相手先国において、国外にわたる職業紹介について、当該取次機関(送り出し機関)としての活動が認められていることを証明する書類(許可証・登録証等)とその日本語訳

※活動が認められていることを証明する部分のみで可



(3)取次機関及び事業者の業務分担について記載した契約書(外国語で記載されている場合はその日本語訳)

※業務分担が分かる部分のみで可



となります。(東京労働局HPから抜粋)



(1)~(3)については、当該海外の国から重要な人材が流出する事を防ぐため、仲介業者が紹介料等を不正に設定し、円滑な使用者と労働者の雇用関係構築が妨げられる事を防ぐために、国によっては紹介業を行う事に届出制、許可制にしている国や、職業紹介をする事に関して法律上何も記載が無い国もあります。



その国が届出制、許可制にしている場合は、まず自社がその該当国に法人を設立する、もしくは既に許可手続き等が完了している送り出し機関と契約を締結するのどちらかのパターンが多いです。



職業紹介をする事に関して法律上何も記載が無い場合は、現地国の弁護士さんに「職業紹介を本当にその国で行って良いかの確認」をもらう必要があります。(記載が無ければ海外からの職業紹介をやっても良いと思いますが、日本の職業紹介事業許可上そういう訳にはいかないです。)



その為、求職者の募集を行う国によっては人材職業紹介が事業として行われている国もあれば、特に法律の制限なく求職者の募集を行っている国もあるので、どの国の求職者を募集したいかを決める前に、



・その国には職業紹介事業が法律として整備されているのか

・その国の職業紹介会社とのコネクションをどう構築するか

・仮にコネクションを構築できた際に、紹介手数料の決定や業務範囲や責任をどうするか



を考えておくことが非常に重要です。



本日は外国人社員を専門とする人材紹介会社を開業したいと考える経営者が行うべき手続きについてお話させて頂きました。職業紹介許可申請については各都道府県労働局によっては追加で提出すべき資料があったり、受付方針が異なる事もあったりしますので、今回記載した事はあくまでご参考程度に考えて頂き、詳細は事業所を管轄する労働局にお問い合わせ頂ければ幸いです。



もちろん、弊所でも人材職業紹介許可申請や国外にわたる人材職業紹介を行う際の届出等に関する相談を受け付けておりますので、いつでもお気軽にお問い合わせください。




執筆者:田村陽太(社会保険労務士)



産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。ラジオDJ、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター等、音声メディアや放送業界でも活動。また、番組プロデューサー、ポッドキャストデザイナーとしてPRブランディング事業も手掛ける。



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