
こんにちは。サンキャリア代表の田村です。
本日は続編で、『顧客対応する時に重要な事』についてお話していきたいと思います。
前回のおさらいとして、顧客対応の時に私が何を意識しているかについてですが、大きく以下3点あります。
① 丁寧に聞く事を意識する
② 顧客が何に悩んでいるかをしっかり聞く
③ 私自身の意見・考えをしっかり伝える
本日は②から私が普段意識している事についてお話していきたいと思います。
お客様の悩みをしっかりと聞くという事ですが、私が特に意識している事は「根本的な悩みを顧客にしっかり語ってもらう事」です。
例えば「有給休暇の買い取りって出来るのですか?」というようなご相談、質問に対して、単純に「時効を過ぎた有給休暇でしたら買取できます。」とか「従業員様の退職時に消化できなかった有給に関しては消化できます。」というような法的に問題が無いかについて、お話をする事はもちろん行います。
そして、その次に私が必ず対応する事としては、「どのような意図でそのような質問をしてきたか」を必ず事業主や担当者に聞く事です。そして必ずその時には、「会社の真意」と「従業員の真意」をどちらも聞くように心がけております。
例えば上記有給の買い取りの質問をして来た事に対して、会社の真意としては「使えなかった有給をわざわざ買い取ってあげるなんて意味が分からない」と思っていて、従業員の真意としては、「今まで長年働いていたけど必要最低限の有給しか消化したことがない。退職の時くらい使わせてもらってもいいじゃん。」と考えているとします。
このように具体的に会社側と従業員側がどういう事を考えているかが分かると、会社と従業員が〇〇の点の違いで争っていて、会社はどのような事が出来ず悩んでいるかが明確に分かり、具体的なアドバイスが出来ます。
私だったら上記の例の場合、「退職後も会社と従業員さんとの関係は続きますので、従業員さんの今まで会社に対して貢献されてきた気持ちを考えて、使えなかった有給を買い取ってあげる事が良いと個人的には思います。ただ、買い取る有給に関しての単価に関しては自由に会社で決めてもらって良いので、会社として妥当だと思う金額を従業員さんに提示してみてはいかがでしょう?その時には、従業員さん視点と労働法的な視点の主観・客観どちらも意識して従業員さんと面談すると良いですよ。」というようにアドバイスします。
こんな形で具体的にアドバイスが出来、顧客が真に悩んでいる事を解決出来るよう普段の面談時に意識しております。そのため、ここまでのサポートをするため私が意識している事は、とにもかくにも「質問」することです。
・相手の質問の意図
・会社側の意見だけでなく、従業員がどう考えているのか
・会社と従業員どちらにも中立的にアドバイスする為に聞ける材料は何なのか
のように、まるで私が質問して来た会社の一員であるように、その会社の情景がありありと想像できるまで、上記のような質問を行う事を意識しております。
そして、ただクライアントに質問するだけでなく、私がもう一つ重要視している事とは、必ず回答してくれた事への「感謝」と「共感」そして「尊敬」の気持ちをしっかり相手に伝える事です。
具体的にどういう事かという事ですが、少し脱線しますが、どうしても私たちのようなコンサルタントはどうしても「顧客にアドバイスしてあげる事が善」と思いがちです。また、「相手が自分より出来ない人」と考え、クライアントにアドバイスをしがちです。
そうやってアドバイスをすると、クライアントの中には「私たちの会社について何も分からないくせに、今までの私たちのやり方を踏みにじられた」と感じる方も出てきます。つまり、コンサルタントの方に「マウントを取られた」と思われてしまうという事です。
私も上記のようにクライアントが感じられる事にすごく共感します。よく私も自身の事業を更に向上できるようコンサルを依頼しますが、上記「感謝」「共感」「尊敬」に欠けているコンサルの方とは継続して相談をお願いしないようにしております。
まず質問に対して説明してくれた「感謝」、クライアントが感じている悩みや問題点、達成感に関して苦しさや嬉しさ等を一緒に味わう「共感」、そしてクライアントの方が今までやってきた行動や取り組み、考え方に関して賞賛したり素晴らしいなと思う気持ち「尊敬」の心は必ず忘れずに、顧客と相談対応するよう日々心がけております。
今回はここまでとさせていただきます。次回も続編をお話していきたいと思います。

執筆者:田村陽太(社会保険労務士)
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。ラジオDJ、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター等、音声メディアや放送業界でも活動。また、番組プロデューサー、ポッドキャストデザイナーとしてPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
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