こんにちは。サンキャリア代表の田村です。
本日は『弊社の海外駐在員のカウンセリング事業②』についてお話していきたいと思います。
前回のおさらいとして、弊所の海外駐在員カウンセリング事業を以下3点に絞って説明させて頂きたいと思います。
① 海外駐在員向けカウンセリング事業を行おうと思ったきっかけ
② 海外駐在員向けカウンセリング事業の需要と背景
③ 弊社はどんなサポートをしているか
本日は②からお話していきたいと思います。
【海外駐在員向けカウンセリング事業の需要と背景】
新型コロナウイルス感染症蔓延前までは海外駐在員として派遣される日本企業の社員は多かったですが、コロナ後は日本へ一時帰国させたり、そのまま帰国させ現地の営業活動は現地社員に任せたりする企業も増えてきました。
ZOOMやMicrosoft Teams等のオンライン会議ツールを使って定期的な状況報告等に関しての面談は直接リアルに会わなくても対応可能であると判断して、オンラインで対応される企業も増えています。
ただオンラインでも対応可能出来ない分野があります。それは「資金管理」です。
つまり顧客の案件を獲得し、その後日本本社に海外顧客からお金が払われるまでの入金管理に関してはオンラインでの状況報告では対応が難しいです。
例えば、BtoC向けの事業、つまりある程度提供する製品の仕様が決まっており、購入までの意思決定が比較的容易な事業の場合には、契約から入金までのフローをITツールをうまく駆使してしっかりと本社で管理する事が出来ます。
ただBtoB企業のような、自社の製品を使う用途であったり、職場や工場等の環境によってカスタマイズしなければならない事業については顧客の要望によってオプション数も見積対応も増え、契約から入金までのフローを自動化するのが難しくなります。
海外駐在員を置かず、日本本社からの定期的な海外出張で対応している企業の中で良くあるトラブルとしては、顧客からもらった売上金額を現地社員が盗みとるという事例です。
月1回程度の日本本社の出張兼監査の時にはしっかりと働いているように見せ、それ以外の期間では会社の資金を横領するケース等もよくトラブルとして挙げられます。
ビジネスのキモは「売る」事ではなく「お金をもらう」事です。海外市場での売れ行きが好調でもそれに見合った金額が日本本社に入金されていなければ何のために海外展開をしているかが分かりません。
そのため、BtoB企業の中には、定期的な日本本社からの海外出張だけでなく、リアルタイムに海外現地で営業活動が出来るよう海外駐在員を配置するケースは依然として多くあります。
新型コロナウイルス感染症蔓延後にこのような「海外駐在員を置くべきかどうか」の話が出てきた中で、海外駐在員として赴任する社員は一方で、以前よりも大きな責任と権限でもって仕事をしなければならない必要が出てきました。
「日本本社の海外営業社員でもオンラインで対応可能な業務があるからこそ、海外駐在員は以前よりパフォーマンス良く業務を遂行してほしい」と特に強い思いで海外駐在員を派遣している日本企業は多いです。
よって、現地で派遣されている海外駐在員としては、ノルマという「目に見えるプレッシャー」と、普段日本本社から働きようが分からない「目に見えないプレッシャー」に以前よりも闘う必要が出てきました。
そのような意味でも海外駐在員の方のカウンセリング事業は、アフターコロナでも非常に需要があると個人的には思います。特に海外駐在員の方が海外赴任をそて悩む事項として挙げられるのが、
・海外支店のいわば社長として売上を確保しなければならないプレッシャー
・現地社員を現地語でコミュニケーション、マネジメントしなければならないストレス
・時差の影響から働く時間が通常よりも長くなる事
・日本本社の会議等にも定期的に出勤しなければならず、生活リズムが不規則になる事
・普段の働きぶりが上司、人事に見えず、職場で「孤独感」を感じる事
を例として多く挙げられます。また駐在員自身だけの問題だけでなく、帯同する配偶者やお子様に関しての問題等も多く絡んでくるため、このカウンセリング事業は非常に重要なものだと私個人的には思います。
次回は帯同する配偶者やお子様に関しても問題も含めてカウンセリング事業が必要になってきている背景についてお話していきたいと思います。
今回は以上となります。次回も続編をお話していきたいと思います。
執筆者:田村陽太(社会保険労務士)
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。ラジオDJ、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター等、音声メディアや放送業界でも活動。また、番組プロデューサー、ポッドキャストデザイナーとしてPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
社会保険労務士事務所Sun&Careerホームページはこちらです。
インターネットラジオ・ポッドキャスト番組「企業と従業員の働き方を考える 『社労士ラジオ サニーデーフライデー』」のリンクはこちらです。
社労士労務顧問、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター、ポッドキャスト番組制作等のご依頼はお問い合わせフォームまでご連絡ください。
Comentários