こんにちは。サンキャリア代表の田村です。
本日は『弊社の海外駐在員のカウンセリング事業⑤』についてお話していきたいと思います。
前回のおさらいとして、弊所の海外駐在員カウンセリング事業を以下3点に絞って説明させて頂きたいと思います。
① 海外駐在員向けカウンセリング事業を行おうと思ったきっかけ
② 海外駐在員向けカウンセリング事業の需要と背景
③ 弊社はどんなサポートをしているか
本日も②の続きで、帯同する配偶者やお子様に関しての問題を含めた弊社のカウンセリング事業、特に駐在員へのカウンセリングでの影響についてお話していきたいと思います。
【海外駐在員と帯同する配偶者やお子様向けカウンセリング事業の需要と背景(パート3)】
前回までのNEWSで、配偶者やお子様たちの海外駐在中のカウンセリングが必要な背景や理由等をお話してきましたが、実はこれらのカウンセリングは駐在員自身の心理的、精神的な安定にも繋がるというお話を中心に今日はお話していきたいと思います。
以前のNEWS等でも良くお話しておりますが、海外駐在員のお仕事は日本企業の社員という籍を残しつつも、いわば「一国一城の主」つまり経営者的に働く能力が求められます。
会社によって海外駐在員の赴任する目的は違いますが、多くは海外現地法人の支店長や工場長等の経営者層、マネジメント層として赴任するパターンが多いです。また日本国内の人事部や海外営業部から適切に人事評価されることが難しいからこそ、仕事をどのように行っているかの「プロセス」よりも売り上げをいくら上げたのか等の「結果」が非常に求められる役割である個人的には思います。
よって、海外駐在員は定時で仕事をする「従業員」的な考え方ではなく、時間に左右されない「経営者」的な仕事の考え方でないと、うまく結果を出す事が出来ないと個人的には思います。
ある時には仕事がしっかりと完了するまで残業する必要がありますし、顧客満足度を高める為に、ある時は仕事を完遂しようと一日中仕事をしなければならない必要も出てきます。これは海外駐在員単身で赴任している場合に関しては特に問題は発生しませんが、(もちろん駐在員自身の健康には日々気を遣ってもらう必要は出てきますが)帯同する家族がいると別の問題やトラブルが発生してきます。
例えば、駐在員が家に帰ってくる時間が日々遅くなると、配偶者に家事や育児の負荷が重くのしかかり、精神的なストレスが大きく発生したりします。またお子様たちにとっても家庭内で相談できるのが配偶者のみとなり、本来駐在員にも相談できる所が多角的な視点でのアドバイスを得る事や相談する事も出来ず、子どもたちも日頃の息抜きがしにくくなります。
また配偶者やお子様の海外駐在でのストレスが高くなってくると、駐在員を思いやる余裕や気持ちが低くなり、ちょっとした駐在員の言動に対しても、反発を覚えたり、ストレスを感じたりすることも良くあります。
海外駐在員としては日々経営者的にお仕事をすることが求められ、ある意味日本国内で働くよりもストレスフルな環境で働く必要があるにもかかわらず、息抜きできるはずの家庭に帰って来てもなおストレスがかかる環境ですと、駐在員自身の海外生活の意欲が減退する事も少なくありません。
私個人的に思う事となりますが、うまく仕事や生活に順応出来る人ほど「周りとの人間関係が良好に築ける人」だと思っております。そして周りとの人間関係が良好に築ける人ほど、自分の気持ちに余裕がある人、つまり「周りが良く見えている人」だと思います。
自分が思うような結果にならなくても、「仕方無い事だよな」とか「相手にも事情や都合があるはずだ」とゆとりをもって客観的に考えられる人ほど、うまく仕事や生活に順応出来る人だと思います。
海外生活というストレスフルな環境だからこそ「自分は大変だ」「自分は被害者だ」と思いがちなところを、ゆっくり息抜きさせてあげる存在、そして周りを見る余裕を持たせてあげる存在が必要だと私個人的には思います。
そういった意味でも海外駐在員や帯同する家族へのカウンセリング事業は大変に重要な業務ですし、日々弊社ではそれを信じてカウンセリング事業に取り組んでおります。
今回は以上となります。次回は弊社のカウンセリングサポートの事業内容についてお話していきたいと思います。
執筆者:田村陽太(社会保険労務士)
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。ラジオDJ、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター等、音声メディアや放送業界でも活動。また、番組プロデューサー、ポッドキャストデザイナーとしてPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
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