こんにちは。サンキャリア代表の田村です。
本日は前回の続きで、『外国人社員を採用する事で得られる会社側のメリット②』についてお話していきたいと思います。
前回のおさらいとして、外国人社員を採用する事で得られる会社側のメリットは以下が挙げられると考えております。
➀自社の社員の英語力の向上
②暗黙知の廃止と業務や風習の見える化
③社内コミュニケーションの活発化
④社内制度の更なる充実化
⑤多様な価値観を受容できるマインドの育成
以上5点が大きく挙げられるかと考えております。本日は③からお話していきたいと思います。
③ですが、外国人社員と一緒に働く事で、社員同士での対話や助言、提案等社内でのコミュニケーションが活発になるというメリットが挙げられます。日本人社員と比較して外国人社員は周りを気にせず自分が思った事を質問したり、周りに相談したりする方が多いです。
日本人社員同士ですと、「仕事中なのに周りの人と話し過ぎは良くないよな」とか「質問し過ぎて怒られたらどうしよう?」等周りの動向を気にする方は多いです。外国人社員は比較的良い意味で「空気を読む」方は少なく、疑問に思った事や分からない事があったら迷わず聞く方が多いです。
これは前回のニュースでもお話をしましたが、あくまで外国人社員は仕事のアウトプットを高める為に質問したり、周りとコミュニケーションを取ったりしているという意識なので、「恥ずかしい」とか「自分で調べるなどまず自分で出来る努力していない」等はさらさら考えていない事が理由として挙げられます。
外国人社員と一緒に働く事で、どんな些細な事でも社内でコミュニケーションを取っていこうとする社風が根付き、それによって会社の雰囲気も明るくなります。更に日本人社員としても今まで周りの同僚等に聞きにくかったことも聞きやすくなり、以前よりも効率的に仕事をする事が出来るメリットも生まれるかと個人的には思います。
④ですが、外国人社員が働きやすいような職場づくりを意識する事で、既存の社内制度が全社員にとって働きやすいものに改善する事に貢献できるかと思います。例えば昇給・昇格等の人事制度設計の一環として、評価制度を取り入れたり、資格取得による一時金支給制度を作ったりする事などで、外国人社員だけでなく日本人社員の就業意欲も高まります。
また福利厚生の一環として、特別休暇制度の導入や有給取得奨励制度等、社員が比較的長期の休みを取る事が出来るようにすることも例として挙げられます。また、カフェテリアプラン制度の導入等により、各社員の関心や成長意欲等に合わせて自由にメニューを選べる制度を導入する事で、外国人社員だけでなく、日本人社員の働きやすさも高まります。
また私個人的に面白い取り組みとして考えているのは、昼食補助制度の導入です。これは希望者全員に会社で弁当等を昼食時に無償で支給して、日本人社員、外国人社員が一緒にコミュニケーションを取りながら休憩を取る制度です。
もしくは、食材や調理環境等の費用を希望者全員に負担し、日本人社員、外国人社員で一緒に料理を作り、一緒に食べる機会を作る事も面白いと思います。日本と海外という異文化をせっかく経験する事が出来る環境があるからこそ、日本の文化を外国人社員に知ってもらったり、外国の文化を日本人社員に知ってもらったりする機会を作る事は、社員個人個人のプライベートの更なる充実化にも繋がり、仕事への意欲も相乗的に高まると個人的には思います。
前回のニュースや先ほどお話した②③のテーマにも繋がりますが、日本人社員だけでなく外国人社員を採用する事で、今までブラックボックスだったあらゆる事(業務内容、業務の進め方、評価方法)を明確化する必要が発生し、その為、成果目標に対してどのように各社員が頑張ったら良いかが分かりやすくなることで、社員の勤務意欲やモチベーションは相対的に上がると私個人的には考えております。
本日は『外国人社員を採用する事で得られる会社側のメリット②』についてお話させて頂きました。次回も続編をお話していきたいと思います。
執筆者:田村陽太(社会保険労務士)
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
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