こんにちは。サンキャリア代表の田村です。
本日は前回の続きで『インターンシップを会社で行う上でのポイントや注意点⑥』についてお話していきたいと思います。
前回は【インターンシップを会社で行う上での注意点】として、
➀インターンを「有給」とするか「無給」とするか
②インターン申し込みを体験者側の責任の下実施できているか
➂インターン実施の際の遵守事項や秘密保持に関する取り決め
があるというお話をしました。今回は続きで③からお話していきたいと思います。
➂ですが、インターンシップに関しては使用者性が認められる、認められないに関わらず、企業の対外的なイメージの保持や秘密情報漏洩の防止を徹底する為に、インターン体験者側と各種遵守事項を事前に誓約しておくことが非常に大事だと思います。
一つの例となりますが、主な誓約事項としては以下が挙げられます。
・会社側への提出書類の虚偽の禁止と違反時の罰則について
・秘密情報の漏洩の防止とインターン終了時の返還規定
・制作物に関しての著作権の帰属について
・インターン実習時に活動できる会社の敷地範囲について
・住所変更等の異動事項に関しての速やかな連絡
・就業規則や雇用契約書等の会社規則の遵守
等々が代表的なものです。最近ではSNSの普及により、故意なく発信した内容がインターン実施企業の秘密情報を漏洩したり、対外的なイメージを貶めたりする事案が発生する可能性も否めません。
企業側でインターンを実施する際に、体験者側の行動において予見できる後々大きなトラブルとなりそうな部分に関しては、必ず責任範囲を明確にして、各種遵守事項や誓約事項の取り決めをしておくことが非常に重要です。
本日は『インターンシップを会社で行う上でのポイントや注意点⑥』についてお話させて頂きました。今回までの全6回でインターンシップを行う際のメリットや注意点、そして企業側が効率的にインターンシップを行う上でのポイントについてお話させて頂きました。
日本の人口がだんだんと減少し、企業の採用活動の競争が激しくなってきている中、あらゆる企業が人手不足や優秀な人材の流出等で悩んでいるかと思います。資金や人、ノウハウ等の部分で大企業よりも劣る中小企業が、どのようにして採用活動を強化していくかというと、この「インターンシップ」を行う事がとても大きなカギになると私個人的には思っております。
なぜなら、インターンシップを行う意義としては、前回までのニュースでもお話してきましたが、「企業」と「インターン体験者」が真にお互いを理解して不安なく接点を持ってもらう為の「場作り」であるからです。
大企業であれば、求職者との接点を最大限増やし、たとえ採用した後退職者が出たとしても、残った社内人材の中で自社に合う人材を長く社内に定着させる手法を取る事が出来ます。ただ、中小企業は資金的にも人材の数的にも限りがある為、大企業のような手法をとって採用活動を行うのにはとても限界があります。
その為、中小企業が取り得る手段としては、体験者側に「いかにありのままに会社を見てもらう」かが非常に重要だと思います。会社が今出来ている事や社員に提供できる事等のプラスの面はもちろん、会社が現段階で出来ていない事や今後社員に提供するのが難しい事等のマイナス面も、事前にありのままの企業の姿をインターン体験者に見てもらう事が重要です。
会社の全てを見てもらった結果、合わないと思った方は入社を決める事は無いですし、合うと思った方は不安なく入社を決める事が出来ると思います。大企業より中小企業が労働条件や福利厚生等の「衛生要因」の分野で劣る傾向に高い事は、企業側はもちろん、求職者側も重々承知です。
だからこそ中小企業は自社の社風や経営理念等の「自社で努力すれば磨ける部分」を徹底的に磨き、それをインターンシップ等で社外の人に積極的に会社の中を見てもらう努力を行う事が非常に重要だと私個人的には思います。
企業のインターンシップ時の労務管理のご相談等、労務顧問のご依頼等いつでもご相談お請けしておりますので、お問合せフォームからご連絡をお待ちしております。
執筆者:田村陽太(社会保険労務士)
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
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