こんにちは。サンキャリア代表の田村です。
本日は『従業員の働き甲斐を高める評価制度と賃金制度の設計方法①』についてお話していきたいと思います。
会社で働く従業員様が長期的に会社で勤務してもらう一つのトリガーとして、会社に備わっている評価制度や賃金制度を綿密に設計し、適正に運営する事が、非常に重要だと私個人的には考えております。
大企業ですと、適切な評価制度や賃金制度を設計して、それらを運営する為のスタッフの稼働量やその制度設計にかける人件費も比較的多く捻出する事が出来ます。
ただし、中小企業の規模ですと、制度設計にかける費用の捻出が難しかったり、日々の業務で目いっぱいでえ大変な中、評価制度や賃金制度の設計にかける時間が無かったりという事で、適切な制度を設計する事が難しいという事が良くあります。
本日は、そのような従業員の頑張りを適切に評価し、日々の業務に意欲を持って働いてもらいたいと考える中小企業が、自社の評価制度や賃金制度を設計する上で取り組むべき事や、意識すべきポイントについてお話していきたいと思います。
まず、大前提となりますが、従業員の頑張りを適切に評価する仕組みである「評価制度」と、その評価を適切に従業員の賃金に反映する仕組みである「賃金制度」の意義に関してお話ししたいと思います。
以下が私が考える「評価制度」と「賃金制度」の意義です。
【評価制度】
(意義)
① 従業員の日々の業務の意欲向上
② 公平性の担保
③ 職場の透明性を醸成
【賃金制度】
① 信賞必罰制度の醸成
② 責任回避型の風土を無くす
③ 人件費の適正化を促す
以上が意義として挙げられます。順に詳細を説明してまいります。
まず【評価制度】の意義①ですが、評価制度を設ける事で、従業員の日々の働き方に「ハリ」を持たせる意味でも重要です。これは、イソップ童話の「アリとキリギリス」のエピソードが上手くこれを表現しているかと思います。
現状が充実しているから日々やるべきことをおろそかにしていると、後で痛い目を見るという事は、このアリとキリギリスのお話と、皆さんのお仕事でも共通してあてはまる事だと思います。
従業員が何の目標も無く日々働いていると、5年10年と気付いたらいつの間にか惰性で働いていて、同じ世代の一般的な社員だったら備えておくべきスキル等を習得できていないという悲劇は良く聞きます。
評価制度を設けることは、自社の従業員の今後の成長やスキルアップを目指す上でも重要ですが、会社にとっても非常に重要な事です。なぜなら、適切な評価制度によって従業員が日々頑張っている事を会社の業績に直結させ、会社の更なる貢献に寄与させることが出来るからです。
従業員が日々の仕事やタスクをこなし、うまく業務が回っているからと言っても、売上が向上し、会社の業績に直結するかというとそうではありません。なぜなら、会社の業績向上に紐づいた自社の従業員の日々の業務やタスクに、会社が制度として落とし込めていない事があるからです。
従業員の頑張りを褒める事は簡単ですが、その頑張りを会社の制度として「評価」する事は別次元で難しいことです。そして、適切に評価をする事は会社の正式な対応や声明として残るため、一現場レベルでの対応等、その場しのぎの対応で行ったり、一部の従業員を対象のみに行ったりする事はできません。
評価制度を適切に設計する事は非常に難しい事ですが、従業員が日々行っている事が会社の成長に繋がる事で、従業員の自己効力感の成長に繋げられますし、会社としては自社の従業員のマンパワーを最大限活用して、さらに会社の成長に繋げられることが出来る意味でも、評価制度を設ける事は大変意義があると私個人的には思います。
本日は『従業員の働き甲斐を高める評価制度と賃金制度の設計方法①』についてお話させて頂きました。次回も続編をお話ししていきたいと思います。
執筆者:田村陽太(社会保険労務士)
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
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