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執筆者の写真田村陽太

【第241回】『従業員の働き甲斐を高める評価制度と賃金制度の設計方法⑦』



こんにちは。サンキャリア代表の田村です。



本日は『従業員の働き甲斐を高める評価制度と賃金制度の設計方法⑦』についてお話していきたいと思います。



前回は【自社の評価・賃金制度を設計する上で意識すべきポイント】として以下を説明させて頂きました。



①    目標とする項目・評価する項目は3つまでに絞る

②    面談や評価を行う機会は事細かに日程の設定を行う

③    賃金制度の昇給・降給のルールに関しては事細かに設定する



今回は続きの②から、お話していきたいと思います。



次に②ですが、面談を行う際には、定期的かつ短いスパンで日程を決め行っていく事が非常に重要です。昇給・降給等のタイミングが半期に1回すなわち、年に2回というタイミングだからこそ、面談等も半期に1回ですましてしまう会社も多いかと思います。



ただそうなると、評価する管理職や評価されるスタッフとしても評価する際のチェック事項やインタビューする際のヒアリング項目等の内容が薄くなり、従業員の評価が正しく行う事が出来ない可能性があります。



少なくとも月に一回は当初に立てた評価目標がどこまで進んでいるかの進捗確認を面談形式でスタッフにヒアリングを行う事が非常に重要です。その際のインタビュー項目としては、



・設定した目標に対しての従業員自身が考える達成状況

・管理職から見た設定した目標に対する達成状況

・面談現時点までに気づいた事や改善すべき事、良かった事



等の3点を重点的にヒアリングし、報告を行う事が非常に良いかと個人的には思います。



少なくとも月に1回面談を行う事のメリットとしては、



目標の達成状況を双方に共有する事で、期末の目標達成への道筋をつけやすくなる

・スタッフから日々の取組の進捗確認を行う事で、日々の業務内容や就業態度を把握できる

・他社員の取組と比較して、業務や取組の進捗度を理解し、評価を行いやすくなる



以上の利点があります。



半期に1回の評価面談の際に一回だけインタビューを行わない事により、評価されるスタッフとしては「自分の頑張りをしっかりと見てくれていない」と不満を持つ可能性は十分にあります。



月に1回面談を行う機会を設ける事で、6か月間や1年間をかけて評価を行う上で、毎月事前に従業員と「達成できている事」「達成できていない事」を共有できているので、いざ評価される際にもその評価内容に納得感を持って理解してもらい、従業員の職場への不満が高まらない事が期待できるかと個人的には思います。



そして毎月面談を通して従業員から業務進捗のフィードバックを得る事で、普段従業員がどのように業務に取り組んでいるかを、会社として把握できる意味でも非常に重要です。



それは例えば、面談の際の従業員の報告方法を見ても、従業員の日々の態度や頑張りがどれほどなのかを理解できるかと思います。



・週ごとに取組内容や進捗度、日々の気づき等マイナス面含めて事細かに説明してくれる社員

・月の目標達成度や進捗のみ共有し、ポジティブな面しか共有しない社員

・自分からの報告は簡潔にすまし、管理職から聞かれた事しか答えない社員



等様々な社員の報告の仕方がいます。上述の最後の2点の報告方法の社員に関しては、管理職としても、どのあたりが従業員の目標達成を阻害している要因かが会社として判別できず、スタッフへのフィードバックを行いにくいです。



その為、当該スタッフの評価としては芳しくないものに決定しがちになる事は、企業の評価制度あるあるだと思います。



半期に1回だけの面談ですと、評価を即座に行わなければならないからこそ、このような社員の報告の仕方に会社としてじっくりと考察を持てる時間が少なくなるかと思います。



ただ、月に1回面談を行う事で、このようなあまり宜しくないスタッフからの評価方法に対しても、適切に内容を評価し、今後当該社員に対して報告の仕方の是正を促すことが出来る事で、より適正に評価制度を運営する事に繋がると個人的には思います。



そして、月に1回面談を行う事で、スタッフの日々の就業意欲や業務の内容、そして会社の目標ごとの各社員の取組の貢献度等が、事細かに把握できます。



評価を行う際には評価面談を行う直前で把握した最新の情報だけでなく、過去面談した際に知った情報もしっかりと突き合わせて取り入れた上で、じっくりと評価を行う事が非常に重要です。



本日は『従業員の働き甲斐を高める評価制度と賃金制度の設計方法⑦』についてお話させて頂きました。次回も続編をお話ししていきたいと思います。





執筆者:田村陽太(社会保険労務士)



産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。



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