• 代表 田村陽太

【第46回】海外駐在員が現地活動を成功させるために重要な事(管理職編、前編)


こんにちは。サンキャリア代表の田村です。



本日は海外駐在員を抱える日本企業が課題としている「海外駐在員が現地活動を成功させるために重要な事(管理職編、前編)」をお話させていただきます。



前回までのブログで、海外駐在員が海外での事業活動を成功させるために重要な能力である、「営業職」「社長職」としての責務を行う上で重要な事をお話致しました。



海外駐在員が行うべきもう一つの業務である、「管理職」としての業務を円滑に行う上でのポイントをお伝えしたいと思います。



海外市場で事業活動を行っている企業が抱える悩みとして挙げられる事は、国内での営業活動と異なり、会社の予算を利用する上で融通を利かせにくいという側面です。



その具体的な理由として、①海外市場はニーズのトレンドが変わりやすい②海外顧客から契約獲得するまでには非常に長い期間がかかる③展示会の出展や海外向けの新規製品開発等、単年度ごとの会社の予算の使い方は、投資対効果に見合わない等が挙げられます。



その為、海外駐在員が海外の事業活動の現状や展望、目標達成における現在の課題に関して都度適切に日本本社に共有しなければ、間違ったベクトルで海外事業に対して投資を行ってしまい、企業全体の財務を圧迫してしまうという可能性に繋がります。



そのような背景から、海外駐在員として赴任する上での重要な業務は企業全体の一セクションである海外部署の「管理職」として適切に報連相をするという事であると海外駐在員に意識してもらう事が重要です。



海外駐在員として常に状況を理解し、把握しておくべきことは


➀海外事業の投資予算に対する達成状況、効果の報告

②売上だけでなく海外現地法人としての利益はどうか等の財務状況の報告

③駐在する現地法人の10年後の事業展望、撤退可能性等の考察の報告

④海外事業の現地化の可能性、海外重要パートナー(販売代理店)等の関係構築の報告



等が挙げられるかと思います。



➀に関しては、自社の営業活動を行う上で重視・設定していた戦略目標(攻略すべき特定の業界や将来的な産業構造の変化の上で、獲得すべき海外市場ニーズの収集等)が、当初予算を組んでいた時と比べて需要があったのか、課題は何なのか、会社全体の戦略目標を変えて他の業界を攻めていくべきなのか、会社全体としてどう海外市場を攻めていくべきなのか等、どの自社の担当者と比べて海外市場に詳しい海外駐在員が漏れなく報告するべきという意識を植え付けていかなければなりません。



日本本社では今まで管理職経験が無かった方が、海外駐在員となって突然、本社への状況報告の全体会議の出席に求められるケースもよくあるので、海外赴任する前に普段から全体会議に上司と一緒に出席させて、会議での報告の仕方を学習する機会を設ける等の配慮を行う事が非常に重要です。



②に関しては、海外駐在員の業務として営業活動を行い、現地社員の事業活動を円滑に行えるようサポートをするというマネジメントの業務を行う事はもちろんですが、現地法人が会社として利益を出す事が出来ているかのモニタリング業務も任されている事を理解させておくべきです。



会社の自己資金が安定的に確保できているか等を判断する上で重要な貸借対照表や、会社の資金を適切に使用できているかを判断するために重要な損益計算書をしっかりと見れるのは当然重要です。



また毎月の会社の売上と経費が目標達成出来る数値であるか等月次で会社の財務状況を確認する体制が出来ているか、現地社員の採用活動や入退社、定着に関する費用や労力がどれくらいか等の情報把握も重要です。



また、海外現地での法務等のリーガルチェックを行う現地弁護士事務所や現地での税務手続きを依頼する公認会計士事務所等の業務遂行能力のチェックや法務・財務関連の情報開示をどこまで行うべきか等のチェックも非常に重要です。



海外駐在員は会社に雇用される一社員としての性質もありますが、海外現地法人が法人たる上での責任者としての一面も担っています。責任感を持って現地法人の財務状況に関して理解してもらえるような研修や教育体制を整備していく必要があります。



以上、今回は「海外駐在員が現地での営業活動を成功させるために重要な事(管理職編、前編)」をお話させていただきました。次回は後編をお話していきたいと思います。

16回の閲覧0件のコメント