• 代表 田村陽太

【第47回】海外駐在員が現地活動を成功させるために重要な事(管理職編、後編)


こんにちは。サンキャリア代表の田村です。



本日は海外駐在員を抱える日本企業が課題としている「海外駐在員が現地活動を成功させるために重要な事(管理職編、後編)」をお話させていただきます。



前回のおさらいとなりますが、海外駐在員として常に状況を理解・把握して、「管理職」として日本本社に適切に報告・連絡・相談を行うポイントとして以下が挙げられます。



➀海外事業の投資予算に対する達成状況、効果の報告

②売上だけでなく海外現地法人としての利益はどうか等の財務状況の報告

③駐在する現地法人の10年後の事業展望、撤退可能性等の考察の報告

④海外事業の現地化の可能性、海外重要パートナー(販売代理店)等の関係構築の報告



本日は前回に引き続き、③以降のポイントについて深掘りしてお話していきたいと思います。



③について、現地法人設立当時では自社の海外事業活動に関して優位性は高かったが、現地国の政治的経済的な事情や産業構造の変化、日本企業、現地企業それぞれの競合他社の出現により、10年後20年後には駐在国での売上が確保できない可能性も海外事業活動を行っている上では発生します。



そのような中、自社が海外事業活動を行っていく上での強みや事業展開できる可能性、また競合他社と比較して自社の弱みを一番理解出来ているのは現地国の海外駐在員です。



現地顧客を更に開拓できる業界はどのようなものか、その為に必要な会社の課題は何であるのかを詳細に駐在国の地域別や業界別に本社に報告する事が重要です。



また海外顧客と契約を締結する前に交渉が破断してしまった見積・引合案件に関しても何が契約破断原因となったのか、他社と比較して自社の弱みは何だったかも地域別、業界別に詳細に状況把握し、日本本社に報告する事が重要です。



海外事業展開を行う日本企業の問題点として良くある事は、海外事業を行う上で本社の海外事業部以外の関係部署の「当事者意識」が薄くなってしまう事です。



海外現地法人で契約が破断した理由を本社に対して包み隠さずフィードバックすることは本社内の関係部署も耳が痛い事かと思いますが、海外駐在員がしっかりと本社に報告する体制を築く事が重要です。



そうする事で、駐在国での市場に需要がありつつも本社内の体制の不十分であった事や本社の体制的な限界により、現地法人の撤退を決断する可能性や必要性も企業として早めに視野に入れる事が出来るので非常に重要です。



④については、第44回のニュースでもお話しましたが、日本企業が海外駐在員を配置する理由として「企業組織全体の中の海外支店を円滑に動かす事」が一番に挙げられます。



海外現地法人を運営する上で現地社員に業務のマネジメントを任せすぎてしまい、自社のブランドや製品の質が劣化したり、また劣化した事によりクレームや風評被害に繋がったりしないように円滑に海外事業を行っていく上で、海外駐在員の業務の役割は非常に大きなものと考えられます。



ただ、海外駐在員が現地駐在中に現地法人のオペレーションの整備をしっかりと行い、また現地法人の業務を行ってもらう現地社員の教育や定着度を高める事が出来れば、現地社員に海外現地法人の運営を任せていく事も海外事業の方向性の一つかと思います。



また赴任国の治安の問題や赴任国の市場規模、競合他社や現地代理店の営業テリトリーの問題から、自社の海外事業展開上、海外の現地代理店に事業を任せていく事が、運営上効率が良いという事も考えられます。



現地法人の動向の報告だけでなく、代理店等の協力会社の活動状況等も詳細に本社に報告し、海外事業の現地化の可能性も本社に一考させる意味でも重要かと思います。



以上、今回は「海外駐在員が現地での営業活動を成功させるために重要な事(管理職編、後編)」をお話させていただきました。海外駐在員が業務として抱える3つの大きな役割とその役割の責任を果たす上で重要な事をお話致しました。



海外駐在員の業務は実際に現地に行って体験してみないと分からないとは良く言いますが、だからと言って会社として、そして人事部として全く配慮しない事は海外駐在員のモチベーションの低下、そして自社の海外事業活動の衰退に繋がってしまいます。



弊所では企業が海外事業活動を行う上での初期段階のお悩み事から海外駐在員を配置し、海外現地法人の円滑なマネジメントを行う上でのアドバイスなど、トータルでサポートしておりますので、是非ともお気軽にお問い合わせください。



次回以降も本ニュースをどうぞよろしくお願いします。

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