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  • 代表 田村陽太

【第65回】海外現地法人設立の進め方(➀海外進出時の拠点形態の種類)


こんにちは。サンキャリア代表の田村です。



今週からは、「海外現地法人設立の進め方」についてお話していきたいと思います。



これから日本企業が海外展開を行っていく中で、一つの選択肢となっていく現地法人の設立についてですが、いきなり海外で会社を作るにはどのようにしたら良いか分からない日本企業も多いかと思います。



本日からは連載シリーズで、現地法人を設立する中で日本企業が注意しなければならない点、そして今回は「➀海外進出時の拠点形態の種類」を分かりやすくお話していきたいと思います。



最初にお話ししたいこととして、日本企業が海外に拠点を置く際には大きく3つの形態がある事を理解して頂きたいと思います。



➀駐在員事務所

駐在員事務所とは、海外での市場調査や営業活動を行う前段階の研究活動、海外代理店や子会社への情報提供等、現地での本格的な営業活動や製造活動等は行う事が出来ないが、これから海外進出する際の準備段階として設置する事務所の形態を指します。



継続的に現地で営業活動や製造活動等、会社の利益に繋がる活動はしていないので、海外で法人登記を行う必要はなく、情報提供や研究等、活動にかかった経費を日本本社にて経費計上する必要があります。



継続的な営業活動が出来ないという意味で、単発的、スポット的に出張ベースの形で顧客を獲得した案件に関しては、日本本社で売上を税務申告して頂ければ特に問題は無いですが、現地での法人主体が無いという事で万が一海外顧客と契約上トラブルが起きた際の責任主体をどうするかの問題や、事務所等の不動産の賃貸や口座の開設が出来ない等本格的な営業活動は出来ないのでご注意頂ければと思います。



②海外支店

海外支店は日本に本社を置きながら、あくまで一支店として活動する拠点の事です。支店としての登記をして事業活動を行うので、駐在員事務所と比較して本社のグループとして海外で活動を行う事が出来るという意味合いで、現地顧客や公的機関からは信頼や信用をおかれるというメリットがあります。



ただ、海外に支店を設置する事で、海外現地では「拠点」としてみなされるので、現地での税務申告を行う必要が出てきます。これは進出する海外の国・地域によって課税される税金の種類や税率が異なりますが、一定の事業活動を可能にする対価としてのコストが発生する事は事前に認識しておくべきでしょう。



また海外の国によっては、の現地の会社の利権や雇用を維持するために、海外支店ではなく、後述する海外現地法人でないと正式な事業活動を許してくれない場合もありますので、進出前によく確認する必要があります。



③現地法人

日本本社とは完全に独立した会社を海外に設立するタイプが、こちらの現地法人タイプとなります。登記が認められれば現地企業と同様の会社法上の地位を与えられ、なおかつ日本企業のような外資系企業がひとたび現地法人として登記されれば、資本的にも組織的にも現地顧客から信用されるお墨付きを得る事が出来ます。



また現地法人を海外で設立する事での税務面や研究開発費の補助等のインセンティブを与えている国々もありますので、現地法人を設立する際には大使館や日本に設置されている海外投資機関にコンタクトしてみる事も重要です。



ただ法人を設立する国によっては、現地法人を立ち上げる為には現地企業からの出資を募った合弁での投資を求められたり、また従業員数も現地社員から何名以上雇用しなければならなかったり等の厳しい制約がある場合もあります。



また現地法人は日本本社と別会社として、海外の税務署に対して売り上げの申告をしなければならなかったり、現地の労働法に基づいて採用や雇用契約、解雇等のプロセスを踏まなければならなかったりと、遵守すべきルールが沢山あるので、海外現地の弁護士事務所や税理士事務所等と密に連携を取りながら現地法人のマネジメントをしなければならない事も理解しておくべきです。



今回は「➀海外進出時の拠点形態の種類」についてお話させて頂きました。海外進出の形態に合わせた拠点設置のアドバイスに関して、弊所で提携している海外現地の弁護士事務所や税理士事務所、また日本国内の公認会計士・税理士とサポートしておりますので、いつでもお気軽に弊所までご連絡くだされば幸いです。



次回は「②海外拠点形態の決定方法」についてお話させて頂きます。