こんにちは。サンキャリア代表の田村です。
本日は前回の続編で、日本を飛び出して海外勤務となった方が、気になる事項の一つである「ローカル企業、日系企業、外資系(欧米系)企業での現地採用比較について(後編)」をお話したいと思います。
このテーマは私の過去回のポッドキャストでも簡単に触れていますので、是非ともご参考までにお聞きくだされば幸いです。
第２７１回 【対談】海外で働く際の注意点と得られる経験を語る
https://www.srcc-suncareer.com/podcast/episode/3d84c4a6/
本日は働く人が悩む三大事項である、「やりがい」、「人間関係」、「給与」の観点から私の独断・主観的な個人的視点でお話していきたいと思います。後編は「人間関係」、「給与」の視点からお話いたします。
【人間関係】について
外資系(欧米系)企業≧ローカル企業>日系企業
これも働く人がどのような性格で、どのような時が楽しい時なのかの感じ方が違うので一概には言えませんが、傾向的に考えられるのは、外資系(欧米系)企業は「仕事は仕事、プライベートはプライベート」と割り切って考える事が多いです。
無理矢理仕事終わりに飲み会やゴルフ等でプライベートを拘束しませんし、時間外労働はもってのほか、各種休暇や有給休暇も与えられている権利分全て使ってしまう方が多いため、人間関係も比較的ドライでラフな関係である事が多いです。
ローカル企業も外資系企業同様、仕事は仕事、プライベートはプライベート」と割り切って考える会社が多いです。ただ、国によっては食事会や飲み会を定期的に会社の同僚と企画する等、グループで集まる事が多い企業もあるので、そのような文化や習慣も理解しておくことが重要です。
日系企業では、赴任国が海外だからとはいえ、日本本社が残業をしているからこそ現地法人でも残業をしなければならないという風土があり、仕事をする社員、しない社員同士で人間関係がギクシャクする事もよく聞きます。
また、海外駐在員の不満聞きや駐在員業務の補助等で現地採用としての仕事以外に精神的身体的負担がある事も多いので、その事も現地採用として働く上では留意しておくべきかと思います。
【給与】について
外資系(欧米系)企業>日系企業>ローカル企業
先ほど【やりがい】についてでもお伝えしましたが、外資系企業は必要な職種・ポストが決まり、会社として求人を出す際には年収〇〇〇万円というように明確に報酬の基準を設定している所が多いです。
つまり、日本企業のように勤続年数〇年経過したら〇万円ずつ昇給していくという訳ではなく、外資系企業は契約期間単位、プロジェクト単位で〇〇〇万円と決定する事が多いので、入社時のスキルや業務達成度が高い従業員が高収入を獲得できるチャンスが多いです。
また、外資系企業は現地採用をする際に、現地駐在員に採用の決定権があり、本社に決定権を委ねる事が少ないため、現地の他社類似求人の状況や、求人の緊急度合によって現地駐在員が独断で給料を高めに設定できる事が多いので、それも高収入を獲得できるチャンスとして挙げられます。
日系企業は、ローカル企業と比較すると給与の面では高い傾向に多いですが、上述した外資系企業の事例とは反対に、現地採用の社員を獲得する上で、過去の雇用実績や日本企業グループ全体の予算感等を踏まえて、日本本社にお伺いを立てながら決定する事が多いので、最終的に現地採用の方の給料水準は低くなりがちです。
今回は「ローカル企業、日系企業、外資系(欧米系)企業での現地採用比較について(後編)」をお話させて頂きました。
私個人的な意見としては、海外駐在員としてではなく現地採用として海外勤務をするのであれば、日本でのしがらみから離れて異なった文化や習慣を経験する上でも、外資系企業やローカル企業で働く方が楽しく海外生活を送れるのではないかなと考えます。
また今回のお話させて頂いた中で何か不明点あればいつでも弊所にお問い合わせください。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
執筆者：田村陽太(社会保険労務士)
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。ラジオDJ、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター等、音声メディアや放送業界でも活動。また、番組プロデューサー、ポッドキャストデザイナーとしてPRブランディング事業も手掛ける。
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