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  • 田村陽太

【第95回】「技能実習制度」の正しい進め方(前編)


こんにちは。サンキャリア代表の田村です。



本日は日本企業が外国人労働者を雇用する上で利用する機会が多い「技能実習制度」の正しい進め方(前編)についてお話していきたいと思います。前編は技能実習制度の概論についてお話出来れば幸いです。



まず技能技能実習制度とは何であるかについてですが、厚労省HPからの文章を引用すると、



「外国人技能実習制度は、我が国が先進国としての役割を果たしつつ国際社会との調和ある発展を図っていくため、技能、技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的としております。(抜粋)」



とあります。つまり、日本が他国と比較して特異性がある先進的な技術を海外の技能実習生に来日してもらい研修を行いながら、その研修生が実習を修了して母国に帰国してから企業に就職したり、起業してもらう事で発展途上国の更なる発展や経済成長を促進しようというものです。



現在技能実習生の受け入れについて日本と覚書を取り交わしている国は、ベトナム、カンボジア、インド、フィリピン、ラオス、モンゴル、バングラデシュ、スリランカ、ミャンマー、ブータン、ウズベキスタン、パキスタン、タイ、インドネシアとなっております。



技能実習の受け入れが出来る対応可能職種も決まっており、農業、漁業、建設、食品製造、繊維・衣服、機械・金属、その他自動車整備、ビルクリーニング等があります。



技能実習制度には受け入れ機関(日本企業)での研修を円滑に行うために、受け入れ企業が独自に研修をしっかり行いながら給料を払う「企業単独型」と監理団体という外部機関に技能実習生受入の為のサポートや研修を滞りなく行えるように支援してもらい技能実習を行う「団体監理型」の2つがあります。



「企業単独型」は主に海外に現地法人がある日本企業で利用されることが多いものですが、技能実習制度全体としては利用率が少ないので、本日は技能実習利用の大部分を占める「団体監理型」で技能実習を行う事を前提にお話ししていきたいと思います。



それでは企業が団体監理型で技能実習を行う流れについてご説明します。一般的には以下となります。



➀監理団体に技能実習を行いたい旨を連絡する

②監理団体との話し合いの結果、送り出し機関を決定する

③技能実習計画を作成し、計画の認定を受ける

④送り出し機関を訪問し、実際に来日してもらう研修生を面接し、選抜する

⑤研修生を決定し、日本での在留資資格認定証明書の交付申請を入管庁で行う

⑥申請完了後、研修生の母国の日本大使館でビザ(査証)申請を行う

⑦来日し、研修スタート



と簡潔に話すと以上のようになります。



日本には監理団体が約3,000もあると言われています。それでは、どの監理団体を選べば良いかという話ですが、ずばり「トラブル事例を事前にしっかりと理解していて、その為の解決方法や対処策を自信を持って語れる監理団体」に尽きると私個人的には考えます。



というのも、技能実習生を入国させる上で良くあるトラブルをお伝えすると、


➀急な失踪

②研修生同士のケンカ

③警察沙汰になるトラブル(金銭や男女関係のトラブル等)



があります。①は今まで元気よく会社に来ていた研修生が突如来なくなり、会社で支給していた携帯電話に連絡しても音信不通になる等が挙げられます。②は建設現場等で受入機関は他の会社だが一緒に居合わせた研修生同士でいざこざを起こしてしまい、長期間会社に来れなくなる等のトラブルがあります。



③は、物を盗んだり、同じ会社の同僚の知人や配偶者と男女関係に発展したりというトラブルがあります。そして恐ろしい事ですが、➀②③のトラブルは偶然起こるべきものではなく、なるべきして起こっております。



なぜならば、技能実習生は、その会社に来ている研修生同士のコミュニティだけではなく、他の監理団体を通じて来日している研修生や研修生でない日本在住者として働いている同国の外国人とも密接にコミュニケーションを取っているからです。



ゆえに、技能実習生時のトラブルの可能性は考えればキリがない程沢山ありますが、その際にも「こういう原因が考えられる」「この場合は〇〇してみませんか?」と積極的にトラブルシューティングをしてくれる行動力がある監理団体が良いかと私個人的には思います。



本日は「技能実習制度」の正しい進め方(前編)についてお話させて頂きました。次回は後編をお話させて頂きたいと思います。




執筆者:田村陽太(社会保険労務士)



産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。ラジオDJ、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター等、音声メディアや放送業界でも活動。また、番組プロデューサー、ポッドキャストデザイナーとしてPRブランディング事業も手掛ける。



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