• 代表 田村陽太

従業員を海外出張させる際の労務管理で重要な事(⑤日本本社での出張時リスクマネジメント体制構築 具体例その2)

こんにちは。サンキャリア代表の田村です。


本日のテーマは、従業員に海外出張をさせようと考えている企業が労務管理を円滑に行う上で必要なプロセスの第五段階目である、「⑤日本本社での出張時リスクマネジメント体制構築」の重要性の続編、各リスクに対しての具体的なリスクマネジメントの流れや進め方(その2)に関してお話したいと思います。


本日は、疾病や環境に起因する健康被害等で赴任者が健康を害するリスクに対して、どのように企業が予測して対処すれば良いか、また社員に対してどのような教育をすれば良いかの具体例の代表的な⑤感染症、⑥大気・環境汚染、⑦メンタルヘルス不全に絞って説明させて頂きます。


⑤感染症(新型インフルエンザ、コロナウィルス等)

今年は新型コロナウィルスが猛威を振るい、海外駐在していた社員の強制帰国や営業部の海外出張が延期になる等、感染症における事業リスクが随所に表れました。世界の各国政府によって経済活動や日々の生活における制限(外出先の制限や就労禁止等)が異なるので、まずは大使館等からの正確な情報収集が重要です。


また企業として感染者や濃厚接触者が出た際の出社制限、感染者が出ない為の職場環境の改善(換気性の向上や休憩回数の増加、移動手段の制限等)に関して内閣官房から出ている業種別ガイドライン等を利用しながら職場の感染症対策を徹底的に行い、どの感染症が発生したとしても対策できるように社内でシミュレーションを行っておきましょう。


⑥大気・環境汚染(PM2.5、自動車排気ガス等)

環境汚染や大気汚染に関しては企業で働く従業員の体調の悪化や心理的なストレス等、業務の生産性を下げないような体調管理や業務負荷の調整が必要となります。


また重要なのが、自社の事業活動がこのような環境汚染の原因となったと各種メディアやマスコミ等から追及され、自社の事業活動に影響を与える風評被害とならないよう、自社の活動がいかに環境に配慮して事業を行っているか日頃からPRを行い、企業の環境配慮への実績を作っておく事が重要です。



例えば製造業であれば切削等の加工機械の過熱を防ぐための換気・遮熱するグリーンカーテンの設置等は、比較的コストがかからない事から従業員に意識徹底してもらいやすいです。従業員自身がより良い職場環境を作り、企業が社外に普段からPR出来るような工夫を行っていきましょう。



⑦メンタルヘルス不全(心的負担、過労等)

海外駐在員として勤務する従業員は、日本本社からの労働時間管理が距離的、時差的に難しく、また海外の現地社員のマネジメントを行う事でのストレスや日本本社で経験した事がない現地法人の管理者としての重責によるストレスで、メンタルヘルス不全となる事例が良くあります。


また海外出張者であれば、製造業を例とすると、顧客での納品の不具合等により長期滞在が必要となり、良くある事例として出張地が郊外のへき地であった場合にリフレッシュできる場所がなく、自身の心のストレスが高まり、メンタルヘルス不全となるケースがあります。


ケースにもよりますが、メンタルヘルス不調を原因とする業務効率の低下、長期にわたる休職、そしてそれが深刻になると自殺に繋がる事もあります。


海外勤務者の労働時間や職場環境の管理で重要な事は、求める業務成果の定型化と緩和化です。例えば「売上金額の必達」という目標は、日本本社の経営層や海外営業部が達成できるように主となってフォローし、海外駐在員は現地社員のマネジメント、現地での最終決定、定型業務の従事に専念させ、また本社での人事評価に関しても評価しやすい職務の項目を定めておくことが心理的ストレスを軽減させる事に繋がり業務効率を高めます。(現地社員の離職率が何%、〇〇の定型業務が出来る等)


海外出張者の管理に関しても、定期的な業務進捗管理の徹底や本社からのフォローを積極的に行う事で業務負荷を軽減し、また現地顧客のクレーム処理やクローズ対応も本社から積極的に海外出張者に対して行う事がメンタルヘルス不調を防ぐためにも重要です。


以上となりますが、「日本本社での出張時リスクマネジメント体制構築」において重要な事、そして各リスクに対しての具体的な対策に関してお伝えしました。次回は海外営業部署内での出張知識に関する情報共有の際に行うべき重要な事をお伝えします。

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