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【第243回】『従業員の働き甲斐を高める評価制度と賃金制度の設計方法⑨』

執筆者の写真: 田村陽太田村陽太


こんにちは。サンキャリア代表の田村です。



本日は『従業員の働き甲斐を高める評価制度と賃金制度の設計方法⑨』についてお話していきたいと思います。



前回は【自社の評価・賃金制度を設計する上で意識すべきポイント】として以下を説明させて頂きました。



①    目標とする項目・評価する項目は3つまでに絞る

②    面談や評価を行う機会は事細かに日程の設定を行う

③    賃金制度の昇給・降給のルールに関しては事細かに設定する



今回は続きの③から、お話していきたいと思います。次に、昇給・降給を決める際の面談を行い、昇給・降給額について従業員との合意を期末ごとに取っておくことが非常に重要です。



前回までのニュースでもお伝えしておりますが、月に1回等、面談や評価を行う機会を事細かに設ける事で、従業員と「達成できている事」「達成できていない事」を頻繁に共有する事ができます。



その為、いざ従業員にとって一大事である昇給や降給等の評価面談を行う際にも、その評価内容に納得感を持って合意してもらえることをお伝えしました。



これはビジネス用語で言うと、「イエスセット」と言いますが、日々小さなイエスを積み重ねる事で、大きなイエスも合意も取りやすくなります。



話は少し脱線しますが、人は他人から誘導されるのは嫌いですし、自分で何事も決めたいと思いますよね。自分で一度決めて納得した事に関しては、その自分の考えにしたがって行動しようと思うものです。



この考え方が人事労務管理では非常に重要な事です。会社の経営層や人事担当者、マネージャー層は、従業員に日々大事な事や伝えておくべきささいな事でも事細かに日々伝えておくことが非常に重要です。



例えば自社で働く上で大事にすべき価値観であったり、他の従業員と働く上で大事にすべきマインドであったり等、会社で働く上で日々のオペレーションで見える事や、自社の就業規則の服務規程の部分等、様々な細部にわたります。



小さいことでも日々従業員に伝えて、合意を取っておく事で今後類似の事項が起きたり、それよりも重大な注意すべき事項があったりした時でも、比較的すんなりと従業員は会社からの指示や注意に対して納得し、受け入れてもらいやすくなります。



ただ、細かい事を日々従業員に注意したり、改善を促すよう指摘したりする事で、従業員から反発を受けたり、言い合いになったりと社内でハレーション(周囲に悪影響を及ぼすこと)を起こすことは避けられません。



私個人的には、このハレーションは悪い意味だけでなく、良い意味をもたらします。ハレーションが起こる事で何が社内で正しい行動なのか、各従業員が本当に大事にしているマインドは何なのか等、ハレーション無しでは知り得なかった深い部分まで対人関係を築くことが出来る為、社内の人事労務管理上非常に重要です。



その為、このような従業員から合意を取得するプロセスには必ず小さなステップをクリアしていく事が重要です。そして、そのような取り組みを意識する事で、社内のコミュニケーションや人事労務管理も良好になりますので、是非とも日々自社で実践してもらえると良いかと個人的には思います。



本日は『従業員の働き甲斐を高める評価制度と賃金制度の設計方法⑨』についてお話させて頂きました。今回までの9回の連載で、自社で構築すべき評価制度や賃金制度についてお話しさせて頂きました。



これまでのニュースでもお話してきましたが、中小企業が構築すべき賃金制度に必要な事はとにもかくにも「情熱」と「コミュニケーション」です。



大企業で準備していそうな、読みやすく、整った就業規則や賃金規程は、中小企業には向いていないと私個人的には思います。



法律上盛り込むべき事項は最低限各規程に盛り込みつつ、会社が考えている経営の方向性や、そのベクトルに向かって従業員にどう頑張ってほしいかのいわゆる「泥臭い」メッセージや「情熱」が各規程に盛り込まれている事が非常に重要です。



そして、日々綿密なコミュニケーションを従業員と行い、その記録を保管し、次の対人関係に生かそうとする等、社内でのコミュニケーションの質を高める事が中小企業の人事労務管理上非常に重要です。



本来中小企業は大企業に比べて人的リソースが限られている分、従業員一人で対応できるマンパワーに頼るだけでなく、他の社員や経営層と交流を重ねる事で、集団の力として相乗効果を生み出しながら働いてもらうのが必要不可欠です。



そのコミュニケーションを社内で活発化させていくためにも、会社はそれを自社の就業ルールとして就業規則や賃金規程に盛り込んでいく事が非常に重要だと私個人的には考えます。



評価制度や賃金制度の構築等の労務管理のご相談等、労務顧問のご依頼等いつでもご相談お請けしておりますので、お問合せフォームからご連絡をお待ちしております。





執筆者:田村陽太(社会保険労務士)



産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。



社会保険労務士事務所Sun&Careerホームページはこちらです。



インターネットラジオ・ポッドキャスト番組「企業と従業員の働き方を考える 『社労士ラジオ  サニーデーフライデー』」のリンクはこちらです。



社労士労務顧問、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター、ポッドキャスト番組制作等のご依頼はお問い合わせフォームまでご連絡ください。


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