top of page

【第330回】『SNS時代における社員の情報発信と会社の情報管理をどう両立するか?』

執筆者の写真: 田村陽太
田村陽太
13 分前
読了時間: 6分

こんにちは。サンキャリア代表の田村です。




本日は『SNS時代における社員の情報発信と会社の情報管理をどう両立するか?』というテーマでお話ししたいと思います。




最近では、SNSは私たちの生活に欠かせないものになっています。




昔であれば、何か大事な情報を得る為には、新聞や書籍を購入したり、専門家に話を聞いたりする必要がありました。



しかし現在では、インターネット環境さえあれば、誰でも情報にアクセスできます。




そして、SNSを通じて、自分が思った事や見た事、感じた事を誰でも発信できるようになりました。



発信のハードルが下がった一方で、会社としては、社員のSNS発信にどこまで関与できるのかという問題が出てきます。




個人の思想や表現の自由は大切です。




一方で、会社に所属して働いている以上、会社の情報や取引先の情報、他の社員の情報を守る責任もあります。




今回は、社員のSNS発信に対して会社が意識すべき事を、3つの視点から整理してみたいと思います。




① 就業規則や服務規律でルールを明確にする




まず大切なのは、会社としてのルールを明確にしておく事です。



社員のSNS発信について会社が注意や指導を行う場合、就業規則や服務規律に根拠があるかどうかが重要になります。



多くの会社では、会社の機密情報、取引先情報、個人情報などを漏洩してはならないという守秘義務が定められています。



これは会社がお客様から重要な情報を預かっているという意味でも当然ですし、社内の従業員情報を守るという意味でも非常に重要です。



SNSで問題になるのは、明確に会社名を書いていない場合でも、投稿内容から会社や本人が特定される事です。



例えば、



・どの会社に所属しているか分かる実名やプロフィール

・会社の業種や取扱商品が推測できる投稿

・「この分野で1位の商品を扱っている」等の特定出来る情報

・社内の雰囲気や人間関係等が分かる内容



こうした情報が積み重なると、会社名を出していなくても、どの会社の話なのか特定される可能性があります。




最近ではAIや検索技術も発達しており、たとえ1つの情報では判読できない情報であっても、断片的な情報が繋がってしまうリスクもあります。




だからこそ、会社は「何を発信してはいけないのか」を具体的に示し、社員に理解してもらう必要があります。




② 注意指導をする時は文書の残し方にも気をつける




次に大切なのは、SNS発信について注意指導を行う際の対応です。




問題のある投稿があった場合、会社として注意する事は必要です。



ただし、その注意指導の仕方には慎重さが求められます。



口頭で伝えるだけでは、後から「言った・言わない」になる事があります。



その為、必要に応じて文書で注意を残す事も大切です。



一方で、文書に具体的な投稿内容や社内事情を詳しく書きすぎると、その文書自体が外部に出るリスクがあります。



最近では、会社から受けた注意文書を写真に撮ってSNSに投稿するようなケースも考えられます。



特に、社員が会社から注意を受けた直後は、悔しさや不満から感情的に外部に発信してしまう可能性があります。




その為、文書で残す場合には、必要以上に社内事情や具体的な人間関係を書き込まない事が大切です。



「どのような行為が就業規則上問題となるのか」

「今後どのような発信を控えるべきか」

「会社としてなぜ注意するのか」



を、できるだけ抽象化しながら、必要な範囲で記録する。



注意指導は、相手を責める為ではなく、今後同じ事を起こさない為に行うものです。



感情的に強い表現を使うのではなく、会社として冷静に説明する姿勢が大切です。




③ 一方的な禁止の伝達ではなく、定期的な教育と対話を行う




3つ目は、日頃からSNS発信について教育と対話を行う事です。




SNSトラブルは、問題が起きてから注意するだけでは不十分です。



普段から、会社として情報管理の重要性を伝えておく必要があります。




例えば、社内研修や個人面談の中で、



・SNS発信によって会社や取引先にどのような影響が出るのか

・個人情報や会社の機密情報とは何か

・断片的な情報でも会社が特定される可能性があること

・不適切な発信が損害賠償や懲戒処分に繋がる可能性があること



を伝えていくことが大切です。



他社で起きたニュースを見ても、多くの人は「自分には関係ないでしょ」と思いがちです。




だからこそ、会社の研修や面談の中で、自分事として考えてもらう機会を作る必要があります。



また、単に文書を配布するだけでは、本当に従業員が理解したかどうかは分かりません。




・研修後に感想を書いてもらう

・面談で、今後どのような点に気をつけるかを本人の言葉で確認する




こうした双方向の対応を行う事で、単なるルールの押しつけではなく、社員自身が納得して行動しやすくなります。




まとめ SNS発信は自由だが、会社に所属する責任もある




社員のSNS発信について、会社が何でも自由に制限できるわけではありません。




もちろん従業員個人の考えや日常の発信は尊重されるべきです。




一方で、会社に所属して働く以上、会社の情報、取引先の情報、他の従業員の情報を守る責任があります。



その為に会社が行うべきことは、



・就業規則や服務規律でルールを明確にする事

・注意指導の文書の残し方に配慮する事

・一方的な禁止ではなく、定期的な教育と対話を行う事




この3つです。




SNS発信を完全に禁止するのではなく、どこにリスクがあるのかを社員と共有する。そして、社員自身が「これは発信してよい内容なのか」と考えられる状態を作る。




これが、これからの会社に求められるSNS対応だと私は思います。




サンキャリアとしても、個人の発信の自由と会社の情報管理が両立できるように、就業規則の整備や社内教育の仕組みづくりを支援していきたいと考えています。



本ニュースをご覧になり、人事労務管理に関するご相談・ご質問等がございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。





執筆者:田村陽太(社会保険労務士)



産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。



社会保険労務士事務所Sun&Careerホームページはこちらです。



インターネットラジオ・ポッドキャスト番組「企業と従業員の働き方を考える 『社労士ラジオ  サニーデーフライデー』」のリンクはこちらです。



社労士労務顧問、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター、ポッドキャスト番組制作等のご依頼はお問い合わせフォームまでご連絡ください。


 
 
 

コメント


アクセス

東京オフィス

〒160-0022

東京都新宿区新宿7-12-1新宿平和ビル1階

​

京都オフィス

〒604-8221

京都府京都市中京区錦小路通室町西入天神山町280石勘ビル4F

​

​

 

連絡先

info(アット)srcc-suncareer.com

  • Youtube
  • Twitterの社会のアイコン

© 2018 Sun&Career Group サンキャリアグループ

 

bottom of page