top of page
検索
執筆者の写真田村陽太

【第234回】『特別な事情で来日された外国人社員を雇用する際に企業が注意すべきこと⑤(特定活動編②&まとめ)』



こんにちは。サンキャリア代表の田村です。



本日は『特別な事情で来日された外国人社員を雇用する際に企業が注意すべきこと5(特定活動編②&まとめ)』についてお話していきたいと思います。


 

前回は、特定活動ビザで来日された外国人社員を雇用する際に企業が取り組むべき事項や外国人本人から確認すべき資料についてお話してきました。



今回は当該外国人社員を雇用する際の注意点や面談時に聞くべきこと、そして特別な事情で来日された外国人社員を雇用する際に重要な事等のまとめをお話ししていきたいと思います。


 

【雇用を行う上での注意点】


以前からもお話ししておりますが、特定活動で来日される外国人の滞在期間は「限定的」かつ「短期間」であることが大前提であることを、企業として外国人社員を雇用する際に理解しておくことが非常に重要です。

 


日本には多くの在留資格が整備されており、日本に住む外国人はその在留資格のどれかにカテゴライズされて、日本への滞在を認められることになります。

 


その中でも在留期間の更新作業は必要とされますが、日本へ長期的に滞在できることを意味する在留資格もその他に数多くあります。


 

例えば、外国人の中でも比較的高度なレベルを所持した者と言われる「技術・人文知識・国際業務」であったり、日本において事業を行うために会社経営を行う在留資格「経営・管理」であったりと、当該外国人社員が日本企業で働くべき学歴や職歴、また日本で活動する為の余裕ある資金等を所持していれば、付与される在留資格は数多くあります。

 


そういう背景において、当該「特定活動」の在留資格で以て日本で活動しているという事は、上述した在留資格では滞在できない「何らかの理由がある」という事を示しています。

 


その為、「外国人社員だから一律に企業はアルバイト等の雇用が出来るんだ!」という意識を脱し、まずは面接時に当該外国人の在留資格や当該在留資格で活動する際の留意点が記載されている書類を必ず確認する事が、外国人雇用の際に意識すべきこととして重要です。

 


本人の履歴書と、在留カードや指定書等の書類を面接時に厳重にチェックすると、その外国人がなぜ日本で活動しているかの真意が分かり、実際に当該外国人社員を日本で採用する際のチェックポイントとして非常に重要です。


 

【面談時に聞くべきこと】


特定活動で来日される外国人の滞在期間は「限定的」かつ「短期間」である事から、面接の際に「日本にはいつまで滞在する予定か」等の本人の身元等を詳細にヒアリングしておくことが非常に重要です。


 

企業としては、当該外国人を雇用する際に重要な事は、いつまで雇用できるかと週〇時間まで雇用できるかの2点かもしれませんが、「日本で暮らす人々が安心・安全に生活できるよう、当該外国人社員を一定のルールの下雇用する」という、企業には当該外国人を相当の注意を払って雇用する責任があります。

 


外国人社員を雇用する企業一社一社がしっかりとした人事労務管理の下雇用を行う事で、たとえ当該外国人が退職した後でも、その後の外国人社員の行方をしっかりとフォローする事が出来ます。


 

また、そうする事で最終的には在留カードに付与された条件下、外国人社員の母国へ安全に帰国する事をサポートする事が出来ます。


 

その為、当該外国人がどのような目的で、且ついつまで日本に滞在する予定か等のプランを明確にヒアリングしておく事で、外国人社員が日本において問題行動を起こすことなく、日本で安全かつ長期に滞在できる、もしくは安全に母国へ帰国できるようにする意識の醸成の一つとなるため重要です。


 

本日は『特別な事情で来日された外国人社員を雇用する際に企業が注意すべきこと5(特定活動編②&まとめ)』についてお話させて頂きました。

 


今回の全5回のニュースまでで、特別な事情で来日した外国人社員を雇用する際の留意点等についてお話をさせて頂きました。在留資格「特定活動」とは、非常に多くの理由で以て日本で活動する際の在留資格であり、資格外活動許可が付与される等、日本で就労できるかどうかもケースバイケースな在留資格です。

 


「特定活動の種類が多すぎて、いちいち自社の外国人雇用で諸々調べるのが面倒くさい!」と思われる企業担当者の方が多いかと思いますが、その気持ちは十分に私も分かります。

 


ただ今回のニュースでお話ししました通り、自社の雇用と関連する特定活動のパターンはそこまで多くありません。



基本的な企業としての対応である、在留カードやその他在留資格関連の書類を面接時に必ず確認し、そして面接時のヒアリングを丁寧に行うことを心がけましょう。

 


今後の法制度の変更により、在留資格「特定活動」の内容も変更する可能性があるため、最新情報は入管庁のHPやお近くの行政書士や取次代理の認められた弁護士にお聞きいただければと思います。

 


弊社では、様々な事情で来日された外国人社員の雇用や企業で対応すべき事項等のアドバイス等、外国人社員の労務管理に特に力を入れています。


 

その他にも労務管理のご相談等、労務顧問のご依頼等いつでもご相談お請けしておりますので、お問合せフォームからご連絡をお待ちしております。





執筆者:田村陽太(社会保険労務士)



産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。



社会保険労務士事務所Sun&Careerホームページはこちらです。



インターネットラジオ・ポッドキャスト番組「企業と従業員の働き方を考える 『社労士ラジオ  サニーデーフライデー』」のリンクはこちらです。



社労士労務顧問、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター、ポッドキャスト番組制作等のご依頼はお問い合わせフォームまでご連絡ください。


Comments


bottom of page