top of page
検索

【第253回】『労務管理Q&A~社内でリモートワークを定着させるには何が必要か?②~』

  • 執筆者の写真: 田村陽太
    田村陽太
  • 4月4日
  • 読了時間: 5分

更新日:4月11日



こんにちは。サンキャリア代表の田村です。



本日は『労務管理Q&A~社内でリモートワークを定着させるには何が必要か?②~』についてお話していきたいと思います。



前回は【従業員がリモートワークで働く為の土台となる能力】に必要なものとして以下を説明させて頂きました。



①指定された時間内にタスクを完了できる能力

②チャットやメール等文書で分かりやすく他者に説明する能力

③社内の『報連相』を過不足なく行う事が出来る能力



今回は続きの②から、お話していきたいと思います。②ですが、リモートワークという働き方ですと、直接従業員自身の業務の進捗を上司に報告しにくい等、管理職が従業員の勤怠状況の管理を行いにくいというデメリットが挙げられます。



その為、私個人的に重要だと思う事は、従業員自身がどのような状態におかれて現在業務を行っているかを、書面で上司や同僚等に報告できる能力です。



オフィスに出社していれば、当該従業員の電話の様子や同僚との話の内容により、上司が指示した業務内容をしっかりと行っているかが把握しやすいです。



ただ、リモートワークですと、そのような補助的な情報が一切入ってこず、従業員との電話や面談、また都度行われる業務報告等「従業員からの直接的な情報」により、従業員の普段の業務の進捗管理を行わなければなりません。



電話や面談等で業務の進捗を都度報告してもらう形でも、ある程度様子を把握する事が出来ますが、それも限界があります。例えば、



・WEB面談時に上司側が従業員に質問をして全情報を把握するのには限界がある

・WEB面談は、リアル面談より面談時の集中力が欠如する

・他の同僚や従業員が面談の様子を把握出来なかったり、報告者に質問しにくかったりする



等、従業員自身は「仕事をしっかりやっている」と言っていても、上司側が想定する業務達成度を満たしていない事がよくあります。



その為、リモートワークに移行していく前に上司が重視すべきことは、普段から従業員とチャットやメール等、文書で業務の進捗を分かりやすく報告してもらうようルール化する事だと個人的には思います。



毎日のタスクや時間ごとの業務進捗等に関しては、チャットやショートメッセージ等簡単な書面で報告してもらう形でも良いですが、日報や週報等、ある程度の量の業務進捗をまとめて報告してもらう時には、メールや文書等出来るだけ長文で作成してもらう事を社内でルール化する事が重要です。



書面で報告してもらう事のメリットとして、



・上司側が自分のペースで従業員の報告内容をチェックでき、不足情報を後で質問できる

・ある程度時間が経過した後でも、遡って内容を確認できる

・どこまでの意識や目標でもって業務に取り組んでいるかが報告の内容や量でわかる



事が主なメリットとして挙げられます。



書面で報告する事は、報告の履歴として残る為適当な報告では許されないという、適当な業務報告をする等、従業員が誠実に業務を行わない事を抑止する意味でも非常に重要です。



また書面での報告を行う形をとる事によって、従業員側としては、「自分の為の報告」という意識から「会社や上司への報告」への意識等他者への報告の意識に移行させやすいです。



つまり、この文書を読んだ人がどういう内容で自分が作成した文章を読み取ってくれるかを、より従業員側は意識を研ぎ澄まさなければならないという事です。



その為、文書を作成する上で背景情報を事細かに入れたり、要らない情報は削除したり等、読み手の上司が内容を理解しやすい文章を作成しようと、従業員側が自然と他者とのコミュニケーションを円滑にさせようという意識を働かせることが出来ます。



しっかりと普段から業務を行っている従業員は、報告する内容も濃密なものとなり、自ずと報告書の文章の量も増えます。反対に業務をしっかりと行っていない従業員は文章の内容が抽象的になる等、文章量も少なくなりがちです。



普段の業務で文書で上司に報告をしっかり行う事が出来るかどうかを、リモートワークに移行する際の一つの判断基準としてみるのを推奨いたします。



本日は『労務管理Q&A~社内でリモートワークを定着させるには何が必要か?②~』についてお話させて頂きました。次回も続編をお話ししていきたいと思います。






執筆者:田村陽太(社会保険労務士)



産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。



社会保険労務士事務所Sun&Careerホームページはこちらです。



インターネットラジオ・ポッドキャスト番組「企業と従業員の働き方を考える 『社労士ラジオ  サニーデーフライデー』」のリンクはこちらです。



社労士労務顧問、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター、ポッドキャスト番組制作等のご依頼はお問い合わせフォームまでご連絡ください。

 
 
 

Kommentare


アクセス

東京オフィス

〒160-0022

東京都新宿区新宿7-12-1新宿平和ビル1階

京都オフィス

604-8221

京都府京都市中京区錦小路通室町西入天神山町280石勘ビル4F

 

連絡先

info(アット)srcc-suncareer.com

  • Youtube
  • Twitterの社会のアイコン

© 2023 Sun&Career Group サンキャリアグループ

 

bottom of page