【第260回】『労務管理Q&A~「社員のやる気」を高めるためにどうすれば良いか?⑥~』
- 田村陽太
- 6 日前
- 読了時間: 4分

こんにちは。サンキャリア代表の田村です。
本日は『労務管理Q&A~「社員のやる気」を高めるためにどうすれば良いか?⑥~』についてお話ししたいと思います。
前回までは、【やる気を引き出すために、従業員側に求められるスキルや姿勢】として、以下の3点をお伝えしました。
① 各業務で身につけたスキルを自分自身で言語化しておく
② 身につけた業務内容を、他の同僚や上司に説明・教育する習慣を持つ
③ 第三者に対して、自身の業務をわかりやすく説明できるスキルを持つ
今回は、③「第三者に対して、自身の業務をわかりやすく説明できるスキル」について掘り下げてお話ししていきたいと思います。
これまで①②では、自分自身の理解を深めたり、職場の上司や同僚に対して説明する力を養うことの重要性について触れてきました。
今回はさらにその先、「自分の業務やスキルを知らない第三者に対して、わかりやすく説明できる力」について考えてみたいと思います。
なぜ「第三者に説明する力」がやる気につながるのか?
会社で働くうえで、「同僚や上司に認めてもらえること」「評価されること」がやる気につながることはよくあります。
一方で、自分とは関係のない外部の人(第三者)に説明し、理解してもらうことは、もう一歩上の段階のアウトプットです。
たとえば、第三者から
「それって難しそうですね」
「すごい仕事をしているんですね」
「わかりやすくて面白かったです」
などの反応をもらうと、自分の仕事の価値や難易度が客観的に認識され、それが大きなやる気につながることがあります。
説明の機会は、身近なところにもある
第三者に自分の仕事を説明する機会は、意外と身近にあります。
大学や高校の後輩に、社会人生活や業務について話す
友人に近況を説明する
家族(配偶者・子ども・親・親戚など)に仕事内容を伝える
こうした身近な第三者に自分の仕事を伝えることで、
「普段自分がどれだけ高度な仕事をしているか」
「どんなスキルが身についているか」
を再認識するきっかけになります。
特に、業界や職種に全く詳しくない人に伝えることは、自分の理解度や説明力を試す良い機会になります。
第三者に説明するスキルはどう身につける?
第三者にわかりやすく説明するには、情報発信の習慣が効果的です。
例えば、
ブログを書く(この「サンキャリアニュース」もその一種です)
YouTubeやポッドキャストで音声・動画で発信する
SNSで仕事の取り組みや考え方を定期的に投稿する
これらの発信は、自分の仕事を知らない人にも伝わるように「噛み砕いて説明する」力を自然と鍛えてくれます。
ここでいう、「噛み砕く」とは、
専門用語を一般的な言葉に言い換える
具体例を交えて説明する
相手の立場に立って「たとえる」ことができる
といったスキルです。
このようなスキルを磨いていくことで、「誰にでも伝わる説明力」を身につけることができます。
共感・称賛は大きな自信とやる気につながる
第三者にわかりやすく説明できるようになると、相手から共感されたり、「分かりやすい」と褒められたりする機会が増えていきます。
そのような成功体験の積み重ねが、自分自身の自信になり、やる気の向上につながっていきます。
また、こうした説明力は、今後の
・他社への転職活動
・フリーランスや起業など、自分で仕事を取っていく場面
においても、非常に重要な武器になります。
自分の仕事の価値を、誰にでも伝えられる力を持っているかどうかは、キャリア形成においても大きな差を生むからです。
本日は『労務管理Q&A~「社員のやる気」を高めるためにどうすれば良いか?⑥~』についてお話ししました。次回も引き続き、続編をお届けしたいと思います。

執筆者:田村陽太(社会保険労務士)
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
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