【第308回】『働きがいと働きやすさ、どちらを優先すべきか?』
- 田村陽太

- 2 日前
- 読了時間: 5分

こんにちは。サンキャリア代表の田村です。
本日は「働きがいと働きやすさ、どちらを優先すべきか?」というテーマでお話ししたいと思います。
日頃人事労務のご相談の中でよく出てくるテーマの一つが、「働きがい」と「働きやすさ」、どちらを優先すべきか?というものです。
〇自分が楽しいと思える仕事をしたい
〇社会や会社に貢献している実感を持ちたい
といった、働きがいを重視する働き方か、
〇残業が少ない
〇時差勤務やフレックスタイム制度がある
〇休みが柔軟に取れる
といった働きやすさを重視する働き方にすべきかという問題です。
どちらも大切な要素だと思いますが、私個人としては、働きがいを優先すべきだと考えています。
今回はその理由を3つお話したいと思います。
① 働きがいはコントロールできるが、働きやすさはコントロールしづらい
働きやすい職場は、福利厚生や制度導入等、多くの働く人にとっての「共通解」として設計されます。
ただし、それが必ずしも従業員一人一人にとっての最適解になるとは限りません。
また、会社には資金や人員の制約がある為、全ての制度を理想通りに導入する事は
現実的に難しいです。
さらに、働きやすさを社内で追求する事で、
〇業務が偏る
〇一部の人に負担が集中する
といった別の課題が生まれる事もあります。
一方で、働きがいは、
〇社員との綿密な面談
〇業務の従業員への割り振り
〇役割と目標の設計
等によって、会社で働く個人ごとに調整しやすい要素です。
その人がやりがいを感じられる仕事を任せる事は、会社としても取り組みやすく、現実的なアプローチだと感じています。
② 働きがいは会社の独自性になる
AI時代において、仕事のあり方や働き方は大きく変わっていきます。
今後の業務は、
〇専門化される
〇一部は単純化される
といった二極化がより進むと考えられます。
その中で、働きやすさの制度は
〇リモートワーク
〇フレックスタイム
〇柔軟な休暇制度
など、ある程度どの会社でも標準化されていく可能性があります。
つまり、働きやすさだけで他社や社会の中で差別化する事は、今後ますます難しくなっていきます。
一方で、働きがいは
〇個人の仕事に対する価値観
〇会社の人材活用に関する思想
〇仕事に対する意味づけ
等の要素によって作られるものです。
そうやって、人が違えば、感じるやりがいも違う為、そこには必ずその会社ならではの独自性が生まれてくるからです。
③ 働きがいは組織の生産性を高める
本来、会社と従業員の関係は、
〇会社が給与を支払い
〇従業員が業務を遂行する
という契約関係です。
ただ、それを単なる「作業」としてこなすのか、「自分の仕事として取り組む」のかで、
成果は大きく変わります。
働きがいがある状態とは、
〇自分の仕事に意味を感じている
〇楽しいと思って取り組めている
〇主体的に動けている
状態です。
こういう状態で働く事が出来ると、自然と生産性は高まり、組織全体にも良い影響が出ます。
もちろん、最初からそのような人材を採用するのは簡単ではありません。
ただ、
〇採用時の従業員の就業意欲の見極め
〇配属後の従業員との関わり方やコミュニケーション
〇定期的な面談や振り返り、フィードバック
を通じて、少しずつやりがいを感じられる状態を社内で作る事は可能です。
会社と従業員が同じ方向を向き、
〇従業員は「ここで働いていて良かった」と思える
〇会社は「この人を採用して良かった」と思える
こうした関係性が生まれる事で、組織はより強くなっていくと感じています。
まとめ|働く人がやりがいを感じられる環境作りの重要性
働きやすさと働きがいは、どちらも大切な要素です。
ただ、長期的に見ると、
〇調整しやすい
〇独自性になる
〇組織の生産性に繋がる
という点から、働きがいを軸に組織を考える事が重要だと感じています。
サンキャリアとしても、制度導入だけでなく、働く人がやりがいを感じられる環境づくりを
これからも支援していきたいと考えています。
本ニュースをご覧になり、人事労務管理に関するご相談・ご質問等がございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。

執筆者:田村陽太(社会保険労務士)
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
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