【第325回】『会社の未来を支える自律型人材の育成方法とは?』
- 田村陽太

- 15 時間前
- 読了時間: 6分

こんにちは。サンキャリア代表の田村です。
本日は『会社の未来を支える自律型人材の育成方法とは?』というテーマでお話ししたいと思います。
会社で従業員を雇用していく上で、自律型人材を育てる事は非常に重要なテーマだと考えています。
ここでいう自律型人材とは、会社から言われた業務をただこなすだけの人ではありません。
「この業務にはどのような目的があるのか」
「どうすれば会社の経営課題を解決できるのか」
「その仕事が社会にどのように繋がっているのか」
こうした事を自分で考え、問題点を見つけ、課題を設定し、主体的に行動できる人材の事です。
自律型人材を育てる為には、勤務経験の長さや、もともと持っている知識・スキルだけでは不十分です。
大切なのは、働く中で本人が問題意識を持てるかどうかです。
「こうした方が会社の為になる」
「この課題を解決できれば、お客様や社会の役に立つ」
「自分はここに挑戦してみたい」
そうした気づきを本人の中に生み出せるかどうかが、自律型人材の育成では重要になります。
そのために会社ができる事は、細かく指示を増やす事でも、研修を受けさせる事だけでもありません。
本人が自分で気づき、考え、行動できる仕組みを作る事です。
今回は、自律型人材を育てるために会社が大切にしたい3つの視点を整理してみたいと思います。
① 自分の課題に気づける面談の機会を作る
まず大切なのは、従業員が自分の課題に気付ける面談の機会を設ける事です。
日々の業務に追われていると、目の前のタスクを終わらせる事だけに意識が向きがちです。
もちろん、目の前の仕事をきちんと行う事は大切です。
ただ、それだけでは、その業務が会社全体の中でどのような意味を持つのか、自分に次に必要な力は何かに気づきにくくなります。
だからこそ、経営者や管理職が定期的に面談を行い、本人が少し上の視点で仕事を見られるようにする事が重要です。
「今やっている業務は、会社のどこに活かされているのか」
「同じ目的を達成する為に、他にどんな方法があるのか」
「今のあなたなら、次にこの課題に挑戦できるのではないか」
このように問いかける事で、従業員は自分の仕事を単なる作業ではなく、会社の課題解決の一部として捉えやすくなります。
そして、「このスキルなら自分でも身につけられそうだ」「この課題なら挑戦できそうだ」と思えた時に、本人の中に主体性が生まれていくのだと思います。
② 失敗を容認する職場を作る
次に大切なのは、失敗を容認する職場を作る事です。
仕事には、絶対にミスをしてはいけない業務もあります。
一方で、多少時間がかかったり、周囲に少し負担をかけたりしても、本人の成長に繋がる業務もあります。
自律型人材を育てる為には、このグラデーションを見極めた上で、あえて挑戦と失敗の機会を持たせる事が必要です。
従業員が失敗した時に、周囲がすぐにカバーして、失敗そのものを見えなくしてしまう事があります。
しかし、それでは本人が自分の課題に気づく機会を失ってしまいます。
大切なのは、失敗を隠す事ではなく、失敗に向き合わせる事です。
ただし、「なぜ失敗したんだ」と責めるのではありません。
「今回の失敗から何が分かったのか」
「次はどのように進めればよいのか」
「もっと良いやり方に気づけたのではないか」
という形で、失敗を成長に繋げていく事が重要です。
失敗しても終わりではない。むしろ、失敗から学び、次の行動を変えられる人が成長していく。
この空気がある職場ほど、自律型人材は育ちやすいと感じています。
③ 一人で責任を持つ業務を与える
3つ目は、一人で責任を持つ業務を与える事です。
管理職であっても、リーダーであっても、一般社員であっても、仕事を引き受ける以上、各仕事には責任があります。
例えば、「この資料を入力して、〇〇さんに送ってください」と依頼された場合、その資料を完成させ、相手に届ける所までが本人の責任範囲です。
この責任範囲を曖昧にしない事が大切です。
どこまでが本人の責任で、どこからが上司の責任なのか?
これを明確にする事で、従業員は自分の仕事を最後までやり切る意識を持ちやすくなります。
中には、「一般社員なのに、なぜそこまで責任を持たなければならないのか」と感じる人もいるかもしれません。しかし、その時こそ上司が説明する機会です。
「あなたの業務範囲はここまでです」
「ここまでは責任を持って進めてほしいです」
「難しい場合は、このタイミングで相談してください」
このように伝える事で、責任を丸投げするのではなく、本人が自分で考えながら進められる状態を作る事が出来ます。
また、責任範囲が明確になると休暇を取る時の引き継ぎもしやすくなります。
「この期間はこの業務を〇〇さんに引き継ぎます」と、自分の担当範囲を理解した上で周囲と協力できるようになります。
自律型人材とは、一人ですべてを抱え込む人ではありません。
自分の責任範囲を理解し、必要に応じて周囲と協力しながら、最後までやり切ろうとする人だと思います。
まとめ|自律型人材は、会社の仕組みの中で育つ
自律型人材を育てるために大切なのは、
自分の課題に気づける面談の機会を作る事
失敗を成長に繋げられる職場を作る事
一人で責任を持つ業務を与える事
この3つです。
自律型人材は、「もっと主体的に動いてください」と言うだけでは育ちません。
本人が自分で気づき、挑戦し、失敗し、責任を持ってやり切る経験を積む事で育っていきます。
その為には、会社側にも覚悟が必要です。
まず任せる事。そして待つ事。時には失敗を見守る事。そして、責任の範囲を丁寧に、そして明確に伝える事。
これらを積み重ねていく事で、従業員は少しずつ自分で考えて動けるようになります。
サンキャリアとしても、従業員一人一人が自分の役割を理解し、会社の課題解決に主体的に関われる組織づくりを、これからも支援していきたいと考えています。
本ニュースをご覧になり、人事労務管理に関するご相談・ご質問等がございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。

執筆者:田村陽太(社会保険労務士)
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
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