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  • 代表 田村陽太

【第25回】インバウンド事業を攻略するための社内体制の整備と従業員雇用の秘訣(①旅客交通業編)



こんにちは。サンキャリア代表の田村です。



本日のテーマは、「インバウンド事業を攻略するための社内体制の整備と従業員雇用の秘訣(①旅客交通業編)」に関してお話したいと思います。



外国人観光客が日本を旅行する上で人気のルートとして、ゴールデンルートと呼ばれる東京・富士山・名古屋・京都・大阪と呼ばれる5都市を巡るルートがあります。




その際に利用する交通手段としては、新幹線、高速バス(貸し切りバス含む)、レンタカー、タクシー、飛行機(LCC含む)となります。このような交通手段を運営する旅客交通業の会社がインバウンド事業を行う事の重要性をお伝えします。




まず重要なのが、外国人客向けに多言語化対応ができている事です。最低でも英語対応は自社で出来るようにしましょう。例として、チケット販売所の看板や時刻表、自社ホームページ、推奨される旅行ルートの地図等配布書類関連に関しては、接客応対する社員が英語や外国語に堪能でない場合でも、書類を見せながらたどたどしい言葉でも何とか説明できるように作成しておきましょう。




各地方自治体では、インバウンド対策を行う事業者向けに多言語対応ツールや作成例を掲示して、社内の多言語化を支援する動きも広がっております。例を挙げると千葉県では「CHIBA”おもてなし”多言語コミュニケーションシート作成システム」を整備していたりします。



自治体によっては外国人客からのよく聞かれる質問例としてQ&Aを掲載しているページもあり、地方ごとの特殊性を踏まえた対処策に関して詳細に説明されているページもありますので、色々と情報収集を行う事が重要です。




また英語翻訳アプリも外国人客窓口担当者向けに準備出来る事が望ましいです。無ければスマートフォンを窓口対応中に配布し、Google翻訳を利用しながらタイプ打ちや吹き込み等で外国人客と対応する事も重要です。




旅客交通業のインバウンド客対応として難しいのが、個人旅行を好む外国人旅行客の多言語化対応です。専門の通訳を配置して旅行するツアー形式の場合であれば良いですが、レンタカー、タクシーのような比較的旅行プランが柔軟な個人旅行を好む方の外国語対応に関しては、運転手の英語力に依存してしまう事になります。




外国語対応が出来る運転手を雇用したいと望む事業者の方もよく聞きますが、現状の在留資格では外国人社員が運転業務をするためには、永住者や定住者等の就労制限が無い外国人に限られるため、外国語対応出来るドライバー業務は日本人社員が担う事が現実的です。




ただ運転中に多言語対応をする事でドライバーが注意散漫になってしまう事で思わぬ交通事故に遭い、会社が顧客から事業者責任を負わないように、常時移動中にZOOM等のオンライン会議システムを接続し、顧客が利用できる外国語通訳サービス環境を整備する事も重要です。




また、事業者が理解すべきもう一つ重要な事が、外国人観光客にとって「移動はただの移動ではない。」という事実です。




外国人客が旅行に求める物は、車窓から見える景色や建物、看板等、外国人観光客の母国で見ている景色と何故違うのかの理由、つまり「Why?」です。観光地のスポットを訪問するだけが目的ではなく、旅行の途中のプロセスにおいてしっかりと旅行客の質問に答えられるような対応こそが、真のおもてなしです。




いかに多言語対応した地図やアプリがしっかりと充実していても、日本の歴史や文化、食習慣に関しての理解や説明が乏しければ外国人観光客は真に満足しません。




旅客交通業に関わる従業員は日本のそれら文化や歴史について、担当地域の情報に関しては広く薄く知っておくことが重要です。




今回は旅客交通業のインバウンド事業を成功させるための戦略構築のお話致しました。次回は小売業のインバウンド事業を戦略的に攻略していく為の重要なポイントをお話します。